折笠俊輔（流通経済研究所主席研究員）のプロフは？学歴や経歴についても！

幼少期から大学時代 ～商学と地域経済への関心～

折笠俊輔さんは福島県郡山市に生まれ育ち、地域経済の構造や産業に強い関心を持つ少年だったといいます。特に「農業と流通」への関心が高く、大学進学の際にはこの分野を学ぶことを志望。早稲田大学商学部に進学し、流通経済・マーケティングを専攻しました。

大学では、特に小売業と地域産業の連携をテーマに研究。卒業後は、より実践的な視点からの流通研究を志し、筑波大学大学院ビジネス科学研究科（MBA）へ進学。ここで、流通とサプライチェーン、地域ブランドに関する理論と分析手法を学び、修士号を取得しました。

企業勤務と実務経験 ～民間企業でのキャリア～

大学院修了後、折笠さんは精密機器メーカーに勤務。流通・製品供給の現場を支える業務に携わり、企業経営における“物流と効率性”の重要性を実感します。この時期の経験は、後の「流通経済研究所」での実証的な研究活動において大きな糧となったと言われています。

流通経済研究所での活躍 ～研究と社会貢献～

2010年、折笠俊輔さんは流通経済研究所に研究員として入所。農産物流通や食品ロス、小売業のPOSデータ活用に関する研究を次々と手がけました。豊富な現場経験とデータ分析能力を兼ね備えたスタイルは高く評価され、わずか数年で主任研究員、そして主席研究員へ昇格。現在は同研究所の常務理事として事業と研究を統括しています。

主要な研究テーマと社会的インパクト

◆ 農産物流通・小売業の価格形成

折笠さんは、近年問題視されている「米の価格変動」や「産地と市場のミスマッチ」について、膨大なデータと実地調査をもとに提言を行っています。特に2023年以降、食糧自給と物流コストの上昇が問題となる中、各種メディアや国・自治体の政策提言にも積極的に関与。

◆ 食品ロス削減と地域ブランド

食品ロス問題にも積極的に取り組んでおり、企業と自治体の連携による「地産地消・ロス削減モデル」を提案。地域ブランド商品の展開支援や、生産者支援型マーケティングにも注力しています。

◆ 現物米取引市場の創設支援

「みらい米市場」など、現物商品市場の立ち上げにも関与し、農産物流通における透明性・効率性向上に取り組んでいます。2024年に始まったこの市場は、米卸売業界の革新的試みとして注目されました。

主な著作・メディア出演・講演

• 著作：

  • 『農家の未来はマーケティング思考にある』（2021年）

  • 『インストア・マーチャンダイジング』（共著）

  • 『地域ブランド戦略と農産物流通の革新』など多数

• 講演実績：

  • 2024年：東京商工会議所「食品小売業の課題と展望」講演

  • 2025年：「お米未来展」にて基調講演「コメと健康のマーケティング」

  • 全国の自治体・商工会議所での地域産業支援セミナー講師も歴任

• メディア出演：

  • NHK『クローズアップ現代』『所さん！事件ですよ』

  • テレビ朝日『報道ステーション』

  • 日本経済新聞、毎日新聞などで寄稿・コメント多数

政策提言・社会活動

折笠俊輔さんは、経済産業省・農林水産省の各種審議会や委員会のメンバーとしても活動しており、「食品産業強化」「中小農業の支援策」など、実務に即した提案を続けています。地元・福島の復興支援にも関わり、被災地の農業再生や流通構築を支援する活動も継続中です。

今後の展望

折笠さんは、「データドリブンな農業・流通構造」の確立を目指し、AIやIoTなど先端技術の農業現場への導入支援も進めています。「地域の強みをどう消費者に届けるか」が今後のテーマであり、講演やメディアを通じての発信に加え、政策提言の場でもその視点を生かし続けています。