村上哲（オンワードコーポレートデザイン社長）のプロフと学歴や経歴についても！

村上哲（オンワードコーポレートデザイン社長）の経歴

オンワードグループ一筋30年以上。

村上哲氏のキャリアは、ファッション業界の第一線を走り続けた実績と、

現場主義に基づくリーダーシップに裏打ちされています。

今でこそ経営者として注目を集める彼ですが、

実は“営業マン出身”という一面を持つ努力型のトップです。

■ オンワードグループへの入社と基礎固め

1967年、東京都生まれ。
大阪産業大学経営学部を卒業後、1990年にオンワード樫山（現オンワードホールディングス）へ入社。当初はアパレル小売・法人営業部門に配属され、商業施設や専門店との交渉を担いました。

この時期に磨かれたのが、「徹底した顧客目線」。単に商品を届けるのではなく、相手企業の“課題”や“使う人の声”まで掘り下げた提案を行うスタイルは、のちのユニフォーム事業の礎になります。

■ 法人向け事業の第一人者に

営業成績を高く評価され、2015年にオンワード商事の営業第一部部長へ。
当時、BtoB領域では「カタログを持っていく営業」から脱却できずにいた中で、村上氏は思い切った提案型営業への舵切りを決断。企業ごとに異なるブランディング・課題を“着るもの”で表現するスタイルは、業界内でも革新的でした。

さらに、2018年にはオンワード商事の取締役営業本部長に就任。
ユニフォーム・販促品・空間演出までを一体化させる「統合型提案」によって、これまで価格や納期でしか勝負できなかった領域を、“企業文化を育てる場”へと昇華させていきました。

■ オンワードコーポレートデザイン創設と社長就任

2023年9月1日、オンワード商事とオンワードクリエイティブセンターが合併し、株式会社オンワードコーポレートデザインが誕生。村上氏は初代代表取締役社長に就任します。

この統合は、単なる組織再編ではありませんでした。
「ユニフォームをただの作業着から、“従業員の意識と誇りを育てる装置”へと進化させる」——そんな想いが込められています。

就任後は、顧客企業ごとの課題を掘り起こす“インサイトセールス”の導入、従業員参加型のユニフォーム・ブランディングワークショップを全国規模で展開。2024年度にはワークショップ実施件数が前年比4倍超に達し、導入企業の多くが「採用力アップ」「離職率改善」「業績向上」といった副次的効果も得たと報告されています。

■ 異業種との連携・社会課題にもアプローチ

近年では、ヘインズブランズ ジャパンとコラボした“機能性インナー”の法人向け提供や、ブロンコビリーの福袋パッケージデザインなど、異業種コラボにも積極的。これにより「販促 × デザイン × 組織文化」の掛け合わせが生まれ、競争力あるサービス設計が可能に。

また、近年の酷暑や豪雨、感染症対策などの社会課題にも向き合い、気象変動対応ユニフォームの提案・開発を進行中。特に高温多湿に対応した軽量・通気素材の開発や、衛生面に配慮した作業着提案は、建設・運輸業界からも引き合いが殺到しています。

■「黒子企業」から「ブランド価値創造企業」へ

村上氏のユニークな点は、「表に出すぎないリーダーシップ」。
企業ブランディングの“黒子”として、多くの企業の成長を支えてきた背景には、「自社が目立つより、クライアントのブランドを輝かせたい」という信念があります。

その姿勢が社内外で高く評価され、現在では「オンワードの隠れた成長エンジン」としてカンブリア宮殿出演が決定するまでに。現場目線 × マーケティング思考 × デザイン力を兼ね備えた“BtoBの旗振り役”として、今後ますますの活躍が期待されています。